１２月１日、早朝５時過ぎに空港に着いた。入国後、空港から旅行会社のバスで市内の事務所に行き、簡単な旅程説明を受けた後で解放された。
テリーとの待ち合わせは７時３０分だった。ホテルのレストランで朝食をとりロビーで待機していると、定刻にテリーの車がやってきた。
挨拶もそこそこに車に乗り込み目的の川に向かって出発した。テリーとは１年半振りの再会だった、車内ではお互いの近況を報告しあい、釣りの話に花が咲いた。
この日はイニスファイルの町を流れるＪ川に行くことにした。この一帯は３月のハリケーンで大きな被害を受けたという。途中、枝の折れた熱帯雨林の樹木や、苗木しか植えられていないバナナ畑などが目に付いた。約１時間のドライブで到着したイニスフィルの町でも屋根のない廃屋や工事中の建物が至る所に見られた。
川にボートを降ろし、支度を整えて釣り場に向かった。テリーのボートは３ヶ月前に買ったばかりの新型艇だった。前のボートより広くて快適だった。エンジンの出力も増していて移動も速かった。
ボートの準備をするテリー新型艇は快適だった。
何ヶ所か移動を繰り返していると、川岸でボイルが見られた。すぐにボートを近づけてキャストすると。フライをひったくるようなあたりがあった。左手でフッキングさせると速度感のある魚の抵抗が伝わってきた。最初の獲物はクイーンフィッシュだった。同じポイントで立て続けに２匹釣った。
最初に釣れたのはクイーンフィッシュだった。
立て続けに２匹釣れてテリーもホットした表情。少し沖目でも小魚のボイルが起きていた。次はそのボイルを狙った。すぐにあたりがあり、フッキングした魚は一気に走った。強い引きを堪能してランディングした。釣れたのは３５センチほどのトレバリーだった。
イニスファイルの町をバックに良型とファイトする
川の中央で釣れたトレバリー。このサイズになると取り込みにはかなり苦労する。
この日は昼に干潮となる潮回りだった。テリーによると釣りにはあまり良くないようだった。潮が引くのにつれて魚の反応も芳しくなくなっていった。そこで河口から海に出てみることにした。
河口周辺は浅い砂地になっている。サイトフィッシングで回遊してくるバラクーダやＧＴを狙うことにした。
何回か大型のＧＴがボートの近くまでやってきたがフライには反応しなかった。しかし、魚の姿を見つけるたびにワクワクできる面白いチャレンジだった。
河口の砂地でＧＴを狙ったが不発だった。河口を離れ岩礁地帯に移動した。磯釣りでメジナでも狙うような雰囲気のポイントだった。ポイントの沖にはウミガメがのんびり浮かんでいた。磯に向かってキャストして高速でリトリーブすると小型の魚が何匹もチェイスしてきた。最初に釣れたのは小型のトレバリーだった。次のキャストでは小型の魚がフライを喰おうとした瞬間に水底の方から大きな魚影が現れてフライを横取りにした。４０センチ近いトレバリーだった。海の魚の引きは強烈だった。その後もこのポイントでは小型のトレバリーが何匹か釣れた。
磯回りをフライで狙った。
いきなりフライにアタックしてきた良型のトレバリー昼食後、潮が上げてきたので河口にある岩礁を狙うことにした。河口部なので不規則な波があり、風も出てきたのでボートの上に立ってキャストするのが少し難しかった。しかし、魚の群が廻ってきたので、しっかりキャストできれば必ずあたりがあった。ヤカというアジに似た魚やビックアイトレバリー（２０センチほどの小型のトレバリー）が立て続けに釣れた。１時間ほどで２０匹以上の魚をＣ＆Ｒした。
河口部の岩礁。波の荒いポイントだったが魚影は濃かった。
アジの仲間と思われるヤカ。
平均的なサイズのビッグアイトレバリー。これらの魚がワンキャストワンフィッシュ状態で釣れ続いた。
午後は再び川に戻って色々なポイントで竿を出したが、小型のクイーンフィッシュやトレバリーがポツポツ釣れる程度だった。そこで、納竿前にもう一度河口の岩礁に戻ることにした。波はさらに高くなっていたが、今後は４０センチほどのクイーンフィッシュの群にあたった。クイーンフィッシュとしてはまだ小型な大きさだが、僕としては十分手応えのあるサイズだった。このサイズを３０分ほどで１０匹近く釣り上げることができた。
不安定なボートの上で良型とファイトする。
このサイズのクイーンフィッシュが立て続けに釣れた。
