6日目～帰国
この日は午前中に水上飛行機でイエローナイフまで戻り、午後の飛行機でカルガリーに移動する予定だった。旅程表では水上飛行機が迎えに来る時刻は10時30分になっていた。朝食後、荷物をパッキングしてロッジの会計を済ませ、10時過ぎから桟橋で飛行機の到着を待った。この日は晴天で風が弱く、桟橋で椅子に座って湖を眺めているのがとても気持ちよかった。
この日は風の穏やかな好天だった
桟橋でのんびり迎えの飛行機がやってくるのを待った予定の10時30分を過ぎ、11時近くなっても飛行機が来る気配はなかった。ロッジのスタッフに確認すると迎えに来るのは時刻は11時30分だと答えが返ってきた。こういうことは海外釣行ではよくあることだ。カルガリー便の出発時刻は13時50分なので、水上飛行機が来るのが11時30分でも全く問題ない。引き続き桟橋でのんびり湖を眺めながら水上飛行機が来るのを待った。
見ていて飽きない風景だその11時30分を過ぎ12時近くなっても飛行機が来る気配はなかった。さすがに心配になり、カルガリー便の出発時刻をスタッフに伝えて飛行機会社に確認を入れてもらった。すると既にこちらにイエローナイフを出発しており、到着後すぐ折り返してイエローナイフの発着場にはタクシーを待たせておくからカルガリー便には間に合うとの返事だった。とりあえず安心した。
しかし12時15分を過ぎても飛行機はやってこなかった。カルガリー便に乗り遅れる事態も頭をよぎった。さらに5分ほど経って水上飛行機が湖にやっと降りてきた。来た時に乗った水上飛行機より大きい5人乗りの機体だった。この水上飛行機に乗ってきたゲストと荷物を下ろし、入れ替わりに僕が乗り込むと飛行機はすぐに飛び立った。時刻は12時35分だった。イエローナイフまでの飛行時間は20分ほど、さらにタクシーで空港まで20分はかかりそうなので空港に着くのは早くて13時15分頃だろう。間に合ってもかなりギリギリだった。乗り遅れる可能性があることも覚悟した。
迎えの飛行機がやっとやって来た
慌ただしく準備を整えて離水した帰りのフライトは来た時と違って天気が良く、窓ガラスもきれいだったので地上が良く見えた。黄葉の始まった林と湖の織り成す風景が美しかった。しかし眺めを落ち着いて楽しむ余裕はなかった。
帰りは景色がよく見えた黄葉のまっ盛りだった
湖と大地が織りなす風景ここまで来なければ見ることのできない風景だ
15分ほど飛ぶとイエローナイフの空港が見えてきた。するとパイロットが徐々に高度を下げ始めた。来た時に乗り込んだ発着場はイエローナイフ空港よりずいぶん先だ。どうしたのかと不思議に思っているうちに水上飛行機はさらに高度を下げ、空港の隣にある池に着水した。こんな方法があったのかと驚いた。
空港の隣の池に降下していったこの池にも水上飛行機が接岸できる桟橋があった。水上飛行機が桟橋に近づくと近くに停まっていた車から一人の女性が下りてきて水上飛行機の接岸を手伝い、桟橋に降りた僕に自分の車に乗るように促した。車の助手席に乗り込むと後部座席に幼い子供が二人乗っていた。どうやら急遽パイロットの奥さんが自家用車で僕を空港まで送ってくれることになったようだ。着水した池から空港の搭乗ターミナルまでは2分ほどだった。空港に着いたのは13時だった。大急ぎでカウンターに向かい搭乗手続きを済ませた。
パイロットの好判断のおかげで間に合った
空港まではパイロットの奥さんが送ってくれた
空港までは2分ほどだった
チェックインカウンター
搭乗ロビーは混雑していた
カルガリー便の機体カルガリー行きの飛行機はイエローナイフ空港を14時に離陸し、カルガリー空港に16時過ぎに着陸した。初めて訪れたカルガリーの街は高いビルが立ち並ぶ都会だった。夢の世界から現実の社会にいきなり引き戻された感じがした。市内のホテルに宿泊し、翌日の成田便で帰国した。東京は夏の名残の蒸し暑さだった。
カルガリー空港から市内へはタクシーで移動した車窓から見たカルガリーの街は都会だった
ホテルの部屋からの眺め数時間前まで大自然のど真ん中にいたのが嘘のようだ
帰着した成田空港で撮影した帰りの飛行機素晴らしい体験ばかりの釣行だった
