最終日
ウェイパでの生活パターンが体に染みついていたのか６時過ぎには目が覚めた。海岸沿いの公園や遊歩道で朝の散歩を楽しんだ。
海岸沿いのある市民プールプールサイドで早朝ヨガレッスンが行われていた
海岸沿いの散歩道ケアンズはこういう道が整備されているので散策には好適だ
朝食は港に面したオープンカフェでクロワッサントーストを頬張った。とても優雅な時間だった。
港を望むボードウォークカフェ僕のお気に入りの朝食スポットだ
ハムとチーズのクロワッサンサンドチーズが冷める前に食べるとさらにおいしい
９時過ぎにチェックアウトして空港に向かった。空港での諸手続きはすべてスムーズだった。出発ロビーで少し早めの昼食をとりながら搭乗開始を待った。
帰りのジェットスター機今回も良い釣行ができた
飛行機は定刻より少し遅れて１２時半ごろ離陸した。帰りの便も座席には空きが多く、横一列４座席分をすべて１人で使うことができた。
離陸してしばらく経った頃、横になって休みながらいろいろなことにぼんやりと思いを巡らせていた。今回の釣行のこと、フライフィッシングを始めてから今までのこと、そして仕事を始めてからの３０年間・・・
するといきなり涙がこぼれてきた。ただ嬉しくて涙がでている訳ではない。もちろん悔し涙、悲しい涙でもない。自分でも上手く表現できない感情が一気に溢れてきていた。自分なりに頑張ってきたことへの共感、これまでいろいろと支えてきてくれた釣り仲間や周囲の人への感謝、今回の釣行が無事成功したことへの安堵感。そういう感情が入り混じって増幅したのだろう。機内が暗いのを幸いに、しばらくの間そのまま自分の感情に身を任せていた。
今まで生きてきてよかった
フライフィシングという趣味があってよかった
仲間がいてよかった
オーストラリアの原野の川で出会えたのは、サラトガだけではなく自分の心の中の飾らない気持ちだったのかもしれない。
