5日目
新年を迎えたものの天候は芳しくなかった。未明から雨が降り始め、雷鳴も時々聞こえていた。朝食前の小物釣りは中止した。
朝起きると厚い雲が垂れ込めていた朝食後、釣りの準備を整えて待機しているとアルフレッドがやってきた。安全を考慮して雷雲が去ってから釣りに出発するつもりなので少し待っていてくれとのことだった。少しすると雨は小降りになった。小物釣りをしながら出発を待つことにした。ボガやピラニアが釣れた。
画像では見にくいが虹が出た何とか釣りに行かれそうだった
小物釣りはこの朝も好調だった40㎝近いボガが釣れた
1時間遅れで釣りに出発した。午前中はKJ氏が同船した。フライでドラードを釣ってみたいとのことだった。実績のあるポイントまで15分ほどボートを走らせた。小降りになっていた雨がまた強くなってきた。ポイントにボートを停め、僕がまず釣り方を説明した。KJ氏はトラウトのフライフィッシングの経験はあるので、タックルの扱いやキャスティングには慣れていた。キャストする方向とラインの送り出し方、リトリーブの速さとリズムを実演しながら説明した。リトリーブしているとラインハンドに魚の重みを感じた。なんと説明中に魚がヒットしてしまった。KJ氏とアルフレッドに「マエストロ（名人）！」と冷やかされながらファイトした。何ともラッキーな釣り初めとなった。
1時間遅れで出船した雨の影響で濁りが出ていた
釣り方を説明していて魚がかかった
アルフレッドと呼吸を合わせてランディングネットインするまで気が抜けない
KJ氏に撮影してもらったアルフレッドとのツーショット2018年の初キャッチはラッキーフィッシュだった
キャッチした魚をリリースして一息ついていると、今度はアルフレッドがキャストした後のラインの操作を教えていて魚を掛けてしまった。この魚はロッドを渡されたKJ氏がファイトしてランディングした。とても面白い出来事が続いた。
フライロッドでファイトするKJ氏
無事にキャッチできた
アルフレッドと記念撮影その後は、KJ氏がキャストし続けたが、残念ながらアタリが1回あっただけでフッキングには至らなかった。僕は前の日に好反応だったKJ氏が作ったフロッグパターンでKJ氏の邪魔にならないポイントを狙って釣りをした。数回フッキングまで至ったがいずれの魚もファイト中にバレてしまった。
フライでドラードを狙うKJ氏彼も根っからの釣り好きだ
ポイントを移動しながらキャストを続けた残念ながらキャッチには至らなかった
午前中の釣果はドラード1匹だけだったが、KJ氏とおしゃべりしながら釣りができたので、とても楽しい時間だった。
雨の中ロッジに戻る午後になると雨がやんできた。昼食後の小物釣りでは30cm近いピラニアが釣れた。このサイズのピラニアと述べ竿でやり取りするのはスリル満点だった。
午後の小物釣りも良く釣れたボガはよく見ると縞模様がある
36㎝のピラニア南米を代表する魚と言えばやはりこの魚だろう
鋭くて丈夫そうな歯だ
名称不明の小魚サバンの幼魚だろうか？
午後は上流部へ向かった。上流部は初日の午前中にロッジのすぐ近くで竿を出しただけで、それより遠くに行くのは初めてだった。見る風景が新鮮だった。しかし、魚の反応は芳しくなかった。雨の影響で水が濁り、水温が少し下がったことが影響しているのかもしれなかった。目ぼしいポイントをフライとルアーで狙ったがアタリはほとんどなかった。
午後は上流へ向かった
岸から釣る地元の釣り人陽気に挨拶してくれた
雨の影響か反応は芳しくなかった流れの強い10mほどの幅の水路で釣っていた時、対岸際にキャストしてラインを送り込んでいると手元のラインがいきなり引き出された。沈下中のフライに魚が反応したのだ。慌ててラインスラックをとって合わせたが遅かった。魚は水面から躍り出て身をひるがえし、フライを外して去っていってしまった。良型のドラードだった。
ロッジに戻る時間が迫っていた。落ち込んでいる暇はなかった。ボートを対岸に移動させ、先ほど反応があった流れを狙った。すぐにアタリがあった。今度はラインの処理がうまくできていたので、しっかりフッキングすることができた。釣れたのはコンディションの良い美しいドラードだった。この日の午後の釣果はこの1匹だけだったが、最後のチャンスをいかしてキャッチすることができたので満足だった。湿原を照らす夕日が美しかった。
最後のポイントでキャッチした良型のドラード
この角度で写真を撮るとまるでトラウトだ
見れば見るほど美しい魚だ
いつの間にか青空が広がっていた
沈む夕日を追いかけるかのようにボートを走らせる
船着き場まで戻ってきたこの日は最後に良い釣りができた
