2日目
この時期の西表島の日の出時刻は6時少し前だ。5時30分に起きて釣り支度を整え、昨夜コトヒキを釣った浜に向かった。潮が高くて釣りにくかったが明るくなるまでのわずかな時間でコトヒキを2匹釣ることができた。その後は朝食の時刻まで港の周辺を移動しながらフライをキャストし続けた。だが魚の反応はなかった。
早朝の上原港日の出前から昨晩のポイントで釣り始めた
すぐにコトヒキが釣れた宿に戻って7時30分に朝食をとった。おにぎりだった。食後は9時にガイドが迎えに来るまで港の船溜まりで餌釣りをした。3.9mのテンカラ竿にウキ釣りの仕掛けをセットした。餌は魚肉ソーセージを使った。1時間ほどで5種類の小魚が釣れた。
朝食朝は普段からあまり食べないので軽めで助かった
港の船溜まりここで餌釣りをするのが西表島での楽しみの一つだ
クロスズメダイ一番最初に餌に寄ってくる魚だ
ロクセンスズメダイ縞模様が美しい
カザリキュウセン色鮮やかな魚だ
ノコギリダイ大きい目が特徴的な魚だ
メギス個体ごとに体色のバリエーションが大きい魚だ
9時に毎年お世話になっているマリンボックスのサトシ君が車にカヌーを載せて迎えに来た。助手席に乗り込んでこの日釣りをする川に向かった。道中、道路脇の木の枝にとまっているカンムリワシを見ることができた。カンムリワシは国内では八重山諸島だけに生息する希少な猛禽類だ。絶滅危惧種で天然記念物にも指定されている。間近で見ることができてとてもラッキーだった。
カンムリワシ道路わきの木にとまっていた
この日の釣り場は島の南側を流れる島内で2番目に大きな川だ。宿を出て30分ほどで川に着いた。川岸のスロープに荷物を降ろすとサトシ君がすぐにカヌーを組み立て始めた。10分もかからずに準備が完了した。
川までは宿から30分ほどだった
川岸のスロープでカヌーを組み立てる
釣りに使ったカヌー両側にフロートが付いているので安定感が高い
移動はエレキモーターで行う
カヌーを川岸に沿って上流へ走らせ、めぼしいポイントにキャストしていった。釣り始めてしばらくは魚の反応がなかった。マングローブエリアの魚はかなり気まぐれだ。その時の天候や水質、潮位などで活性が大きく変わる。今日は活性が低いのかもしれないと少し不安になった。
最初のポイントを目指してカヌーを進める胸が高鳴る瞬間だ
川岸にはマングローブ林が広がっている
操船するガイドのサトシ君若いが経験豊富な腕利きガイドだ
釣り始めて20分ほどで最初のアタリがあった。フッキングもうまく決まった。釣れたのはイリエハタだった。マングローブフィッシングでハタの仲間を釣ったのは初めてだった。この日最初に釣った魚が初魚種で嬉しさが倍増した。不安な気持ちも吹き飛んだ。
ファーストフィッシュはイリエハタだったしばらくすると小さなアタリがあった。合わせると軽い手応えが返ってきた。釣れたのは25㎝ほどのコチだった。コチも初魚種だったので小型でも嬉しかった。
2匹目は25㎝ほどのコチだった次に竿を出したポイントは魚が溜まっていた。同じポイントでホシミゾイサキ3匹とオキフエダイを釣った。ホシミゾイサキはどれも30㎝を超える良型でファイトも存分に楽しめた。
ホシミゾイサキなかなか引きが強い魚だ
オキフエダイの幼魚
2匹目のホシミゾイサキ35㎝近くあった
同じポイントでもう一匹釣れた群れが入っていたようだ
その後は有望そうなポイントでキャストを繰り返しながら上流へ釣り上がった。だが魚の反応は芳しくなかった。水深が浅い場所ではカヌーを降りて立ち込んでキャストしたがアタリはなかった。
カヌーから見た上流方向の風景人工物は何も見えない
下流を振り返ると河口に架かる橋が見えた
カヌーの上でのキャスティングには慣れが必要だ
中州に立ち込んで岸際の深みを狙ってみたいつの間にか時刻は昼を回っていた。マングローブの木陰にカヌーを泊めて昼食にした。マリンボックス自家製の弁当はおかずの種類が豊富でとてもおいしかった。
昼食の弁当品数豊富でおいしかった
昼食後も反応の薄さは相変わらずだった。それでもポイントをタイトに狙い続けた。なんとかマングローブジャック(ゴマフエダイ)とオキフエダイをキャッチすることができた。サトシ君はフライでは狙うことが難しい岩奥にピンポイントでルアーを叩き込んで良型のマングローブジャックを引っ張り出した。
川の両岸のマングローブの際を丹念に探っていく
マングローブジャックマングローブフィッシングのメインターゲットだ
小さなオキフエダイでも釣れると嬉しい
サトシ君が釣った良型のマングローブジャックフライでは狙えない岩陰に潜んでいた
岸際の障害物の際にキャストを繰り返しながら河口部まで釣り下った。コチとコトヒキを追加して16時30分に納竿した。この日の釣果は6魚種10匹だった。午後はシビアな釣りを強いられたが、一日を通してみれば満足できる結果だった。
この日2匹目のコチこのサイズでも4番のフライに食いついてくる
ずいぶん下流まで釣り下ってきた納竿の時刻も近い
最後に釣ったコトヒキこの日は6魚種10匹の釣果だった
17時に釣り場を出発して宿に向かった。帰ってすぐにシャワーを浴びてオリオンビールで喉を潤した。19時から夕食をとった。この日はハンバーグとお刺身だった。夕食後は昨夕ボイルがあった浜に釣りに出かけた。しかし魚の反応はなかった。1時間ほどで釣りを切り上げて宿に戻り早めに就寝した。
