三日目はバチカン博物館の見学ツアーに参加した。７時２０分にホテルまで迎えが来て、集合場所になっている別のホテルまでマイクロバスで移動した。ここでほかの参加者と合流して大型バスでバチカンへ移動した。参加者は３０名以上だった。
８時３０分ごろバチカン博物館の入り口に到着した。一般の入場者はすでに１００メートル以上の列を作っていた。我々は団体だったので、団体専用の入り口から待たずにすぐ入場できた。
バチカン博物館の入口へ続く道一般入場者は朝から長蛇の列だった
博物館に入ると、まず屋上庭園の片隅で博物館の歴史や、内部の見どころについて説明を受けた。特に最大の見どころであるシスティーナ礼拝堂は、礼拝堂内部での説明が禁じられているので、ここで詳しい説明を聞いた。
芝生が美しい中庭隅の説明ボードを使ってシスティーナ礼拝堂の説明を聞いた
最初に古代の彫刻を鑑賞し、タペストリーや地図の展示を見学しながら回廊を進んだ。展示物だけでなく、展示している回廊の天井画も見事だった。
写実的な肉体美を見せるラオコーン像ミケランジェロに大きな影響を与えたといわれている
地図の回廊天井の装飾画が見事
その後はラファエロの間を見学した。ここは、昔の法王が執務や接客に使っていた部屋で、部屋一面がラファエロの絵で飾られていた。とくに署名の間の各作品は見事だった。
ラファエロの間を飾る名画、「アテネの学堂」
こちらは「ボルゴの火災」部屋全体が国宝級の絵画で埋め尽くされている
最後にシスティーナ礼拝堂を拝観した。天井画と祭壇画はミケランジェロの傑作。その迫力に、ただただ見入るばかりだった。システィーナ礼拝堂は残念ながら撮影禁止だった。
システィーナ礼拝堂の出口で博物館を出ると、目の前がサン・ピエトロ大聖堂のクーポラ（丸屋根）に登るエスカレータのチケット売り場だった。早速、チケットを買い求めクーポラに登った。途中まではエスカレータで上れるが、丸屋根の部分は階段で登るしかない。狭いラセン階段をひたすら登った。途中で堂の内部に出ることができた。ここからみるクーポラの天井画は美しかった。さらに５分以上狭い階段を登って頂上の展望台に到着した。ここからの眺めは抜群だった。
クーポラに登る階段狭いだけでなく、屋根の丸さに合わせて横に傾いている
クーポラに描かれた天井画至近距離で見ると美しさは格別
クーポラの屋上から見たサン・ピエトロ広場とローマ市街ここまで登ってきた者だけが見られる絶景
反対側には美しいバチカンの庭園が見える
大聖堂の屋上から仰ぎ見たクーポラの屋上部展望台にいる人物が小さく見える
クーポラから降りて、聖堂内へ入った。天井のあまりの高さ、建物の驚くほどの広さに、最初はスケール感が掴めなかった。大きさだけでなく、雰囲気にも圧倒された。ほかの教会とはまったく異なる気高さを感じた。堂内の美術品の中では、ミケランジェロのピエタがやはり一番素晴らしかった。
大聖堂の内部美しい空間に厳粛な空気が広がっている
堂内に置かれたミケランジェロのピカタ大理石に体温を感じるような生き生きとした彫像だ
聖堂から出て、サンピエトロ広場に立って聖堂を振り返ると、その大きさに改めて驚かされた。これだけのものを５００年近く前の人々がどうやって作ったのか、その熱意と信仰心はどれほど強かったのだろうか。
サン・ピエトロ大聖堂の正面入口の下に小さく見えているのが人間
サン・ピエトロ広場から見た大聖堂大きすぎて大きさが分かりにくい
時刻は午後２時を回っていた。昼食は近くのバールでパニーニを食べた。
昼食はサン・ピエトロ広場の近くのバールでパニーニ次にサンタンジェロ城を見学した。この城は古代ローマの霊廟の上に作られている。屋上の天使の像が印象的だった。テヴェレ川をサンタンジェロ城へ渡る橋にも多くの天使像が飾られていた。
サンタンジェロ橋から見たサンタンジェロ城古代ローマの霊廟の上に建てられた城の屋上には大天使ミカエルの像が建っている
権を鞘に納めるポーズをとる大天使ミカエル像この城の上に現われて疫病の終焉を告げたという奇蹟に由来する
その後は昨日同様、路地裏歩きを楽しんだ。偶然入った教会で、素晴らしい天使像を見つけた。あとからガイドブックで確認すると、ベルニーニの作品でサンタンジェロ城へ続く橋の天使像の原型だった。
市内の教会で見つけたベルニーニの天使像とても良い表情をしていた
夕食はローマの郷土料理、サルティンボッカ（仔牛肉とハムのソテー）を食べに出かけた。野菜の前菜はセルフサービスで自由に選べるスタイルだった。前菜とパスタは美味しかったが、お目当てのサルティンボッカは少々期待はずれだった。
帰りはタクシーでホテルまで戻った。
夕食を摂ったスペイン広場近くのレストラン、レ・デッレ・アミーチ
前菜は自由に選べるビュッフェスタイルどれもおいしかった
メインはサルティンボッカ期待が強すぎたせいか、少々がっかり
帰りはイタリアのタクシー初体験ちょうどよい夜のドライブだった
