四日目はフィレンツェへの移動日だ。列車が１１時過ぎなので、朝食後２時間ほど街歩きに出かけた。
最初にホテル近くの、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂を拝観した。ここも壮大な造りの教会だった。
テルミニ駅の近くにあるサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂ローマ4大聖堂のひとつ
内部は落ち着いた印象ついで、サンタ・マリア・デッリ・アンジェリ教会を拝観した。ミケランジェロがデザインした古代遺跡を思わせる外観が独特だった。
ナイアディの噴水の奥に見えるのがサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ教会の入口１０時半過ぎにホテルをチェックアウトし、テルミニ駅へ向かった。駅までは１０分ほどだった。
１１時３０分の発車予定の１５分ほど前に列車がホームに入ってきた。始発かと思ったがナポリからの乗客が乗っていた。席に着く際にアクシデントが起きた。指定された座席に先客がいた。その客に席を移動しろと話をしていると、横から赤ん坊を抱いた女性が体を密着させながら話に割りこんできた。ズボンのポケット付近に違和感を感じたので追い払ったが、時すでに遅し。小銭入れをスラれてしまった。被害額は２ユーロほどだったが、少々落ち込んだ。座席は先客が号車番号を間違えていたので、問題なく着席することができた。
テルミニ駅の正面多くの人が行き交っていた
乗車したユーロスター車体に大陸を移動する雰囲気が溢れていた
車内の様子（トンネル内で撮影）座席は対面式
フィレンツェまでの移動時間は１時間半ほどだった。車窓から中部イタリアの風景を眺めているうちに列車はフィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ（Ｓ．Ｍ．Ｎ）駅に到着した。
Ｓ．Ｍ．Ｎ駅から歩いてホテルに向かった。ホテルは駅から５分ほどのところだった。正規のチェックイン時刻より早い到着だったが部屋に入ることができた。部屋に荷物を置いてすぐに観光に出かけた。
フィレンツェで宿泊したホテル、その名もサンタ・マリア・ノヴェッラ駅から近くて便利だった
室内も上品な雰囲気今回の旅行で一番気に入ったホテルだった
街の中心にあるドゥオーモ（大聖堂）まで、ホテルから歩いて１０分ほどだった。昼食がまだだったので、ドゥオーモ近くのバールでパニーニを頬張り、さらにジェラテリアでジェラートを食べた。パニーニは少し硬かったが、ジェラートは美味かった。
ドゥオーモ近くの店でパニーニを頬張る
イタリアはジェラートがうまいほぼ毎日食べていた
ドゥオーモに戻り、最初にクーポラの屋上に登った。６００段ほどの階段を登り、屋上の展望台に到着した。屋上の展望台から見るフィレンツェの街並みは、オレンジ色の屋根が続き、とても美しいものだった。ずっと見ていても飽きなかった。
ドゥオーモの屋上から見たフィレンツェの街並み左手前に見えるのがジョットの鐘楼
中央に見えるのがサンタ・クローチェ教会その右奥の丘がミケランジェロ広場
クーポラの屋上から降りて、ドゥオーモの正面にまわり、堂内に入った。堂内は外装の華々しさと比べると落ち着いた空間だった。
ドゥオーモの正面にサン・ジョヴァンニ洗礼堂が建っていた。小さな建物だが、天井が金色のモザイク画で飾られていて美しかった。
ドゥオーモの正面ゴシック風の装飾が美しい
ドゥオーモの内部外観とは対比的に静寂な空間だった
ドゥオーモの正面に建っているサン・ジョヴァンニ洗礼堂
洗礼堂の天井黄金に輝くモザイクが美しい
その後は日没近くまでフィレンツェの街歩きを楽しんだ。
日没の近づいた１９時半ごろ、ドゥオーモの隣にあるジェットの鐘楼の屋上に登った。現地で初めて知ったのだが、夏の週末に限って屋上の公開時刻が日没後まで延長されていたのだ。この情報はあまり知られていないらしく、屋上の人影はまばらだった。夕日に照らされるクーポラを間近で見ることができてとても幸せだった。屋上で１時間近く過ごし、フィレンツェの街の日暮れの風景を満喫した。
ジョットの鐘楼から眺めたクーポラフィレンツェの街のシンボルだ
日没が近付くと街はオレンジ色に染まったまさに値千金の風景
鐘楼を降りて、早足で夕食を摂る予定のレストランに向かった。地元在住の方から教えていただいた店で、地元料理がおいしく、いつも混雑しているという。案の定、満席だったが５分ほど待って席が空いた。地元産の前菜の盛り合わせと、名物の猪肉を使ったミートソースパスタ、フィレンツェ風のトリッパを注文した。猪肉のミートソースは臭みもなく濃厚な味で、幅広のパスタによく合う味だった。
フィレンツェ在住の方に教えてもらった店、オステリア・チンギアーレ・ビアンコ地元料理がおいしかった
地元産前菜の盛り合わせプロシュートもレバーペーストも言うことなし
猪肉のラグーのパスタ肉の旨味が凝縮した一皿だった
