2010年初夏　イタリア食べ歩き旅行記（４）

４日目

この日は昼まで単独行動をした。まずは中央市場を見物した。観光客向けの店も多くなっていたが、それでも普段目にすることの少ない地元の食材をいろいろ見ることができて楽しかった。

　フィレンツェの中央市場
　最近は観光スポットとなっているが、
　それでも並ぶ食材からは市民の食卓が想像できる


次にピッティ宮殿のパラティーナ美術館を見学したりした。パラティーナ美術館は多くの著名な画家の作品を、手の届きそうな距離で鑑賞することができて見ごたえ十分だった。

　ピッティ宮殿
　内部ではパラティーナ美術館など多くの美術展示がされている


昼食は地元で人気のチェーン店、ピッツァ・マン（PIZZA MAN）のピッツァを食べることにした。店内は明るく陽気な内装だった。冷えた生ビールと焼き立てのマルゲリータの組み合わせは抜群のおいしさだった。

　左：昼食に訪れたピッツァ・マン
　　　地元民に人気のチェーン店

　右：店内の様子
　　　明るくポップな内装は座って
　　　いるだけで楽しくなってくる

　マルゲリータと生ビール
　熱々のピッツアと冷えた生ビール
　まさに最高の組み合わせ


食後は昨日のリベンジで、ふたたび街はずれのジェラート屋ジェラテリア・デ・メディチ（GERATERIA DE’MEDICI）まで自転車を走らせた。この日は営業していた。店はジェラート屋としては豪華なつくりだった。やっと味わうことのできたジェラートは風味豊かで、ここまで来る価値の十分にある味だった。

　左：デ・メディチ
　　　街はずれのバッソ要塞近くにある

　右：店の内部
　　　ジェラート以外にドルチェも
　　　美味しそうだった


その後はドォーモのクーポラ(丸屋根)の上にあがって旧市街を眺めたりしてのんびりとフィレンツェの午後を楽しんだ。

　ドォーモのクーポラから見た旧市街
　息を切らせて上まで登ると、いきなり目に飛び込んでくるこの風景が好きだ


夕食は本場のビステッカ・アラ・フィオレンティーナ(フィレンツェ風ビーフステーキ)を食べに出かけた。店はH君お薦めの典型的トスカーナ料理のレストラン、ブカ・デッロラフォ（BUCA DELL’ORAFO）を予約した。この店は以前Ｈ君が料理修行していた店だ。

　フィレンツェ最後の夜はビステッカ
　店はＨ君一押しのブカ・デル・オラフォ


店はポンテベッキオのすぐ近くにあった。半地下の客室はすでにほぼ満席だった。肉のボリュームが半端ではないので、前菜は注文せずに生グリーンピースのパスタと地元キアーナ牛のビステッカ、それと付け合わせにズッキーニの花のフライを注文した。

　前菜代わりの生グリンピースのパスタ
　しっかりした味付けの中にどこか優しさが感じられた


パスタはどこかＨ君の味付けを思わせる優しい味だった。待望のビステッカは表面がこんがりと焼きあがり、中心はジューシーな赤味が残った絶妙の焼き加減で、キアーナ牛の濃厚な旨味を存分に味わうことができた。二人で1キロの肉の塊を、骨に付いた肉まで削ぎ落として平らげてしまった。ズッキーニの花のフライもこの時期ならではの味で美味しかった。

　左：ビステッカ・アラ・フィオエレンティーナ
　　　およそ１キロの骨付き肉の塊を
　　　炭火で焼き上げてある
　　　カメリエーレが手際よく切り分けてくれた

　右：皿に盛られたビステッカと
　　　付け合せのズッキーニの花のフライ
　　　ズッキーニの花は僕の大好物の一つだ