6日目
明け方1時間ほど激しいスコールに見舞われた。強い風でテントが飛ばされるのではないかと緊張するほどだった。念のため退避できる態勢でテントの中で過ごした。
6時には天候がすっかり回復していた。テントは無事だったがターフを支えていた竹は途中で折れていた。朝食に僕の好物のチャパティが出たのが嬉しかった。
朝の風景
明け方の猛烈なスコールでターフの柱が折れてしまった
すぐにスタッフが復旧してくれた
朝のチヤ
3人で記念撮影
チャパティ僕の大好物だ
川の状況は相変わらずよくなかった。だがチャンスが訪れる事を信じて新しい餌を投入して釣りを続けた。ライトタックルのぶっこみ釣りも延べ竿の小魚釣りも水量が増えてしまったので難しくなった。
仕掛けを再投入する今度こそ釣れてくれと願いを込めた
K氏のロッドのアラームが鳴ったすぐに駆け付けたが魚の手ごたえはなく餌がとられていた
延べ竿の釣りも濁りがきつくて苦戦を強いられた
それでも何とかボラが釣れた昼近くなると川の水量がさらに増えた。それにつれて流れてくるゴミの量も一段と多くなった。仕掛けを入れていてもゴミが絡むだけだと判断してすべての仕掛けをいったん上げることになった。明け方のスコールの影響は大きかった。
この日の昼食
野菜のカレーだった
一足先にカトマンズに戻るネタン今回もとても世話になった
僕の海外釣行必携品の虎屋の羊羹暑くても溶けないのでとても便利だ
キャンプサイトにいても釣りにならなければ特にすることがない。そこで昼食後は前々日にI氏がスネークヘッドを釣った支流に3人で出かける事にした。2日続けて崖を車道まで登り、森氏の運転する車で支流に向かった。道は途中からかなりの悪路になったが四輪駆動車の威力で何とか支流にたどり着くことができた。
流下してくるゴミの量が多過ぎるので仕掛けを全部上げることにした
一昨日I氏が釣りをした支流に遠征することにした
崖の途中でキャンプをバックに記念撮影まだ半分くらいしか上がっていない
斜面にへばりつくようにして慎重に上がっていく
支流への道は悪路だった四輪駆動車でないと絶対無理な道だ
森氏の愛車年代物だが頑丈な優れものだ
だが支流の様子を見た瞬間に気が重くなった。支流も濁りが強かった。粘土質の白っぽい濁りが入っていた。しかしここまで来て釣りをせずに帰るわけにはいかない。魚がいることは分かっている。スネークヘッドは貪欲な魚なのでこの状況でも餌を見つければ喰ってくるはずだ。一縷の望みを抱いて釣りを始めた。釣り方はルアータックルを使って提灯釣りをした。岩陰に潜んでいるであろうスネークヘッドの目の前に餌のミミズを落とすイメージで丹念にポイントを探っていた。
到着した支流濁りがかなり強かった
釣れると信じてポイントに仕掛けを探っていく
石の奥を攻めるK氏釣りを始めて30分ほど経った頃だった。岩の奥にロッドを差し込んで探っていた時アタリがあった。一気に引き抜くとラインの先にカニがぶら下がっていた。魚ではなかったが生き物の姿が見られてほっとした。
なんとカニが釣れたさらに釣り上がっていくと対岸の際にできた小さなポケットに落とした仕掛けにアタリがあった。すかさず合わせると10㎝ほどの魚がかかった。ハゼのような体形の魚だった。ネットに納めてよく見ると小型のスネークヘッドだった。悪条件下で釣ることがきてとても嬉しかった。
スネークヘッドを釣ることができた
小型だが体つきはスネークヘッドそのものだ
どことなく愛嬌のある魚だった
対岸際のポケットで釣れた帰路は地元漁師の家族が営んでいる茶店で休憩してからキャンプに戻った。
帰路立ち寄った茶店
冷たい飲み物とスナック菓子で一息ついたキャンプに戻るとスタッフは仕掛けの再投入を始めていた。僕は崖の昇り降りで疲れていたのでシャワーを浴びてからターフの下でビールを飲んで休憩した。
夕方キャンプに戻ってきた
シャワーを浴びてから飲むビールは格別だ
チキングリルビールによく合った
キャンプサイトの夕景ここで迎える最後の夜だ
ターフの下で夕食が始まるのを待つI氏とK氏夕食のチキンカレーを食べていると冷たい風が吹き始めた。スコールの前触れだ。早々に食事を切り上げてテントに入った。その直後から前夜を凌ぐほどの強風と大粒の雨がテントに当たり始めた。テントの中でひたすら耐えた。
キャンプ最後の夕食毎食カレーだったがまったく飽きなかった
スコールが少し弱まった22時ごろ僕のロッドのアラームが鳴った。雨の中急いで駆け付けたが魚はかかっていなかった。テントに戻って少し経つと風向きが正反対になった。そして猛烈な風がテントを襲い始めた。これまでのスコールとは比べ物にならないほどの暴風だった。テントの中に砂と雨がわずかな隙間から吹き込んできた。身体も荷物も砂まみれになった。そして見る見るうちにテントの形状が変わってきた。このままテントの中にいて大丈夫なのか不安を感じ始めた。そんな時森氏が見回りに来てくれた。状況を確認してキッチンテントに退避するよう促してくれた。そして退避している間に予備のテントをキッチンテントの脇に設営してくれた。朝までこの予備テントの中で過ごした。熟睡はできなかった。
前夜のスコールを上回る猛烈なスコールに襲われた
テントが変形したのでキッチンテントへの退避を余儀なくされた
