4日目
5時過ぎに起きた。夜中に雨音で目が覚めるほど激しいスコールがあったが既に雨はやんでいた。東の空が少し明るくなっていた。
夜明け前の風景6時から食堂で朝食をとった。卵料理、ベーコン、食パン等が並んだビュッフェスタイルの朝食だった。食事中に食堂の正面から日が昇ってきた。
朝食はビュッフェスタイルだ
飲み物やシリアルも各種用意されていた
朝食中に日が昇ってきた
朝日に照らされるロッジ朝食後ティアナにロッジで購入できるルアーを見せてもらった。昨日ロストしたルアーの代わりに使えそうなディープダイバー系のルアーを二つ購入した。
ロッジで購入したルアー日本デザインの中国製だ
釣り支度を整え、6時40分に出発した。今日は僕が船首部に陣取った。まず昨日の夕方釣りをした西の川に向かった。進行方向に噴煙を上げるウラウン山が綺麗に見えた。
西に進路をとる
ウラウン山が噴煙を上げていた川に着くと濁りが昨日より酷かった。めぼしいポイントを1時間ほど狙ったが反応はなかった。そこで40分ほどかけてロッジより東側の川に移動した。
昨日と同じ川で竿を出した
色々なポイントを探ったがアタリはなかった
東に大きく移動する40分ほどで川に着いた。この川は先ほどの川より川幅が広かった。河口部には地元の人たちが漁をする時に使う簡素な小屋が建っていたが人影はなかった。河口部から竿を出した。いくつかのポイントでキャストを繰り返したが反応はなかった。
次の川の河口部40分ほどで着いた
川岸に漁師の小屋が建っていたそこでトローリングで広範囲を探ってみることにした。船尾からラインを20mほど出してボートを微速で走らせた。魚がルアーにアタックした時に違和感を与えないようドラグを少し緩めた。しばらくするとドラグが鳴ってラインが引き出された。ロッドの先が大きく動いている。この日最初のアタリだ。ドラグを締めてからロッドを立ててしっかり合わせた。生命感がロッドから伝わってきた。クリスに魚がかかったことを伝えてリールを巻き始めた。魚は岸際のブッシュに潜り込んでしまったがクリスが上手にネットに納めてくれた。パプアニューギニアの初キャッチは40㎝ほどのコッドだった。パプアンバスではなかったが最初の魚を手にできて嬉しかった。同時に気持ちがすごく楽になった。はるばるパプアニューギニアまで来て一匹も釣れなかったらどうしようと内心思っていたからだ。この後ブルースもトローリングでコッドをキャッチした。
岸際をトローリングで釣る広範囲が探れて効率的な釣り方だ
パプアニューギニアでのファーストフィッシュはコッドだった
しっかり太った重たい魚だった
ブルースもコッドをキャッチした昼前までこの川で釣りをしたが反応はなかった。隣の川の様子を見に行くことにした。10分ほど海を走って隣の川の河口に着いた。小さな川だった。河口部のポイントを狙ったが反応はなかった。この川を少し入ったところの木陰になっているプールにボートを停めて昼食にした。昼食はミートソーススパゲッティだった。ミートソースがたっぷりでとてもおいしかった。昼食後は30分ほど休憩した。
海に出て次の川に向かう
次の川の河口部小さなクリークだった
木陰にボートを停めて昼食にした
この日の昼食ミートソーススパゲッティだった
午後は午前中に釣果のあった川に戻った。川に着いてまず河口部のポイントをキャスティングで狙った。するといきなりアタリがあった。釣れたのは午前中と同じ種類のコッドだった。キャスティングで釣れたのが嬉しかった。
キャスティングで釣ったコッドキャスティングで釣った方が喜びが大きい
その後支流のワンドでもキャスティングでコッドが釣れた。この魚は写真を撮ろうと思っていたらクリスにさっさとリリースされてしまった。こちらではコッドは釣れてもあまり嬉しくない魚として扱われているようだった。僕は釣った全ての魚の写真が撮りたいから僕の承諾なしにリリースしないでほしいとクリスにしっかりお願いした。15時近くまでキャスティングとトローリングで色々な場所を釣ったがブルースがコッドを一匹追加しただけだった。魚の活性はあまり高くないようだった。
この先のワンドでもコッドが釣れた
別のボートもこの川に来ていた別の川に行くほどの時間もないのでクリスの提案でトローリングしながらロッジに戻ることにした。ロッドはクリスに借りた。ルアーは僕の手持ちのものからクリスに選んでもらってラパラのX-RAPマグナムのタイガーカラーを使った。
海でトローリングする本格的な海のトローリングは初めての体験だ
トローリングを始めて5分くらいで最初のアタリがあった。かかったのは60㎝くらいのスパニッシュマッカレルだった。この魚はボート際でギャフを打つ際にうまく刺さらずその衝撃でフックが外れてしまった。
気を取り直してトローリングを再開した。すぐにまたアタリがあった。先ほどの魚より引きが強かった。釣れたのは70㎝のスパニッシュマッカレルだった。トローリングで釣った魚はすべてキープして我々や村人の食料にした。
スパニッシュマッカレル
海で釣った魚はキープしたさらにまた10分もせずに次の魚がヒットした。この魚の引きはさらに強かった。不慣れな右巻きのリールにてこずったがなんとかボート際まで寄せてクリスにギャフを打ってもらった。釣れたのは80㎝あるバラクーダだった。海で本格的なトローリングをするのは初めてだったが魚が次々とヒットしてとても面白かった。
バラクーダ歯が危険なので取り込み時にこん棒でたたいて絶命させてある
その後は僕のロッドには反応がなかった。ブルースには2度ほどアタリがあったがいずれも途中でバレてしまった。
ブルースにもヒットしたがバレてしまったトローリングを続けていると前方にナブラが見えた。水面直下の小魚の群れを大型魚が追い回して飛沫を上げていた。クリスがボートの速度を上げてナブラに向かった。僕はソルト用のロッドを準備した。ボートがナブラに近づいた。いざキャストしようとしたがラインがトップガイドに絡んでいた。それを直しているほんの少しの間にナブラは消えていた。ナブラを狙うことの難しさを実感した。残念がっているとクリスが「またチャンスはあるさ」と声をかけてくれた。
トローリングを続けているまたナブラが見えた。今度はすぐにキャストできる体勢でナブラに近づいた。ギリギリ届きそうな距離まで近づいたがまだ投げずに待った。確実に届く距離まで近づいたタイミングでナブラめがけてキャストした。ルアーがナブラの中央に落ちた。糸ふけをとりワンアクション加えるとロッドに魚の抵抗が伝わってきた。
掛かった魚は底に突っ込んでいった。ラインが延々と引き出された。クリスに水深を確認した。「80m」と答えが返ってきた。それなら慌てることはない。30mほどラインが出たところで魚の突進が止まった。そこからは一進一退のファイトがしばらく続いた。少しすると魚との距離が徐々に詰まってきた。やがて魚体が水中に見えた。銀色の紡錘形をしていた。ツナだった。水面付近で最後の抵抗を試みたがロッドワークでしのいだ。最後はクリスの差し出すネットに誘導した。65㎝と小型だったがツナを釣ったのは初めてだったのでとても嬉しかった。
ナブラを狙って釣ったツナ時間は少し早めだったが気分よくロッジに戻ることにした。ロッジの船着き場に着いたのは17時20分だった。
穏やかな天候だった
17時過ぎにロッジに戻ったこの日の夕食の前菜には僕が釣ったマッカレルの唐揚げが出た。フワフワの白身でとてもおいしかった。夕食は地元牛肉のステーキだった。柔らかくておいしい肉だった。他のゲストは2，3枚平らげていたが僕は1枚で十分だった。
前菜に僕が釣ったマッカレルの唐揚げが出た
この日の夕食メインはステーキだった
チョコブラウニーとアイスクリームのデザート毎日食後にデザートが食べられて幸せだった
