３日目
この日も朝から雨だった。９時にホテルを出て龍山寺に向かった。途中、車窓から中山記念堂や総統府などを見学した。龍山寺には１０時前に着いた。
龍山寺は大陸からの渡来人により１８世紀に建立された台湾最古の仏教寺院だ。境内には観音菩薩を祀った仏教の本堂と、その後ろ側に道教の様々な神様を祀った廟が建てられていて、二つの宗教が混在するユニークな祈りの場となっている。
境内に入ってまずガイドさんに教えてもらいながら御籤をひいた。御籤をひく前にポエと呼ばれる三日月形の木片を投げて伺いを立てる手順が異文化的で印象深い体験だった。ひいた御籤の内容はあまり芳しくなかったので、御籤箱に戻して厄落としをした。こうした作法も日本と違って興味深かった。御籤を引いた後は本堂と道教の祠のいろいろな神様にお参りをした。
龍山寺台北で一番古いお寺だ
入口正面が開いていたのでそこから入った
本来は右手の竜門から入るのが台湾流らしい
本堂法要の真っ最中だった
本堂裏手の廟こちらでも大勢の人が参拝していた
続いて台湾で最も高い建物である台北101を訪れた。少し前まで世界最速を誇ったエレベーターで地上88階、高さ382ｍの展望階まで上がった。残念ながら展望フロアは雲の中で、景色はほとんど見えなかった。
台北101台湾で一番高い建物だ
展望フロアに上がるエレベーターのモニター速度1010m/分は少し前まで世界最速だった
展望フロアの様子雲の中で視界が悪かった
かろうじて近くの地上が見えた
ウィンドダンパー重さ660ｔあるこの球で風による揺れを制御している
手前は台北101のマスコットキャラクターだ
この日の昼食は台北101の地下1階にある鼎泰豊で点心を食べた。看板メニューの小籠包はやはり王道のおいしさだった。この日も昼食後にツアーを離脱して台北101のショッピングモールの散策を楽しんだ。
鼎泰豊世界的に有名な点心の店だ
大勢の調理人が一心不乱に小籠包を作っていたこの店の小籠包は重さやひだの数まで決まっている
小籠包高い人気が納得できるおいしさだ
餃子などほかの点心もおいしかった
デザートの餡入り小籠包さすがにこれは中から肉汁が出てこなかった
その後は中山にある新光三越デパートまで地下鉄（MRT）で移動した。MRTは切符の自動販売機や方向案内に日本語表示があるのでとても安心して利用することができた。新光三越デパートでは地下の食料品フロアで中華菓子を買ったり、地元で人気の喫茶店春水堂でタピオカミルクティーを飲んだりして過ごした。
MRTのチケット販売機日本語表示なので安心して利用できる
ちなみにチケットは紙ではなくコイン状のトークンだ
新光三越の入り口ライオンではなく獅子がいた
春水堂タピオカミルクティー発祥の店だ
看板メニューのタピオカミルクティータピオカの食感がとてもよかった
次に古くからの問屋街である迪化街までタクシーで移動して街歩きを楽しんだ。迪化街は歳末市が開かれていた。菓子や乾物、正月用品などを扱う店がメインストリートの両側に商品を並べ、マイクを使って客を呼び込んでいた。上野のアメ横をさらに派手にしたような街だった。メインストリートをしばらく進んでいくと歳末市の喧噪も減り、古くからの問屋街の落ち着いた佇まいとなった。老舗の道具店や昔の建物をリノベーションしたカフェなどを眺めながら1時間ほど街歩きを楽しんだ。
迪化街歳末市が開かれていた
菓子を売る店驚くほどきらびやかだった
ナッツ類が山のように店頭に並んでいたこんなにたくさん売れるのか気になった
歳末市を抜けると落ち着いた問屋街の街並みとなる
茶器等を売る陶器店どれも手に取りたくなる品ばかり並んでいた
籠や竹製品を売る店見ていて飽きない店だった
夕方には台湾を訪れたら絶対に体験したいと思っていた台湾式の足つぼマッサージを受けに、ホテルから10分ほどの場所にあるウインザーマッサージを訪れた。テレビ番組などで施術を受けてすごく痛がっている様子を目にしていたので、痛さを覚悟して臨んだが、拍子抜けするほど気持ち良いマッサージだった。施術後に寧夏夜市に行こうと思っていたところ、店から近かったこともあり店の車で送ってくれた。
ウインザーマッサージ店日本語が通じるので安心して利用できた
足つぼマッサージの様子全然痛くなかった
寧夏夜市では、まず夜市の入り口付近にある賴記雞蛋蚵仔煎で名物の蚵仔煎(オアチェン)を食べた。いわゆる牡蠣オムレツだ。ただオムレツと言っても小麦粉が入っているのでトロンとしたもんじゃ焼きに近い食感だった。
賴記雞蛋蚵仔煎寧夏夜市の入り口にある人気店だ
蚵仔煎オムレツというよりもんじゃ焼きのような食感だった
次に夜市の中央付近に出店している人気屋台の方家鶏肉飯で看板メニューの鶏肉飯(ジーローハン)と、台湾を代表するB級グルメの魯肉飯(ルーローハン)を食べた。どちらも大きめな茶碗に盛ったご飯の上に具をかけた丼飯で、価格はどちらも30元（約120円）と安価だった。味は、鶏肉飯はさっぱり目で、魯肉飯はややこってりとした甘目の味で、どちらもとてもおいしかった。
方家鶏肉飯夜市の中央付近に出店しているテーブル付きの屋台だ
鶏肉飯シンプルだが後を引くおいしさだった
魯肉飯甘めの味付けが絶妙だった
