3日目
8時にホテルを出て釣り場に向かった。この日は終日ターポンを釣る予定だ。ただ、この時期の台南は日本の真夏並みの気候で、気温は昼前には30度を超す。昼前後の時間帯の釣りは体に負担が大きいので、朝から昼前まで釣っていったん釣りを終え、昼前後はしっかり休憩をとり、日が傾いてから再び釣りをすることにした。
朝食後、向かったのは昨日と同じ水路のやや上流部だった。釣り場の雰囲気は昨日と同じようだった。水面にはターポンのライズが多く見られた。
台南のホテルも朝食はビュッフェスタイルだったこちらも料理の種類は豊富だった
川の様子を見ながら釣り場へ向かう結局昨日と同じ水路の上流部で竿を出すことになった
午前中の釣り場昨夕の釣り場と似た雰囲気だった
この釣り場でもイワイミノーが絶好調だった。30分ほどで10匹釣れた。
ターポンを釣る様子動画はこちらから
ターポンこの日もイワイミノーが絶好調だった
銀色の魚体が美しい釣りを始める前に、この辺りには雷魚も多いとリチャード氏から聞いていた。ターポンの釣りは十分楽しめたので、雷魚を狙ってみることにした。
雷魚は岸際に潜んでいるらしい。まずフロッグパターンで対岸の際を狙ったが、中央部の速い流れにラインをとられ、思い通りにフライを操作できなかった。そこでルースニングで釣ることにした。フライは川底にいるエビや小魚を想定して、茶色の大きめのMSCを選んだ。対岸際にキャストし、メンディングを駆使してインジケーターがゆっくり自然に流れるようにした。
10分ほど釣っているとインジケーターが不自然に沈んだ。反射的にロッドを立てると重量感のある生き物の動きが伝わってきた。まだ何がかかったかはわからない。だが良いサイズであることは間違いなかった。岸際の障害物に潜り込まれることを避けるため、水路の中央まで少し強引に寄せた。昨日と同じ8番ロッドを使っていたのが幸いだった。相手は素直に岸を離れ、こちら側に寄ってきた。もう少し手前まで寄せたところで細長い茶色の体が見えた。雷魚だ。日本では外来魚だが、台湾ではネイティブの魚だ。手元まで寄せたところで何度か抵抗されたが、隣で釣っていたE氏が上手にハンドランディングしてくれた。水路の土手の上で釣りの様子を見ていたリチャード氏が動画を撮影しながら一連のファイトを誉めてくれた。
雷魚のランディングシーン動画はこちらから
ルースニングで釣った雷魚会心の一匹だ
体長は45㎝あったこの川の生態系の頂点にいる魚だ
獰猛そうだが憎めない顔つきをしている10時過ぎに釣りを終えてホテルに戻った。シャワーを浴びて休憩してから昼食に向かった。昼食はリチャード氏行きつけのレストランでとった。日本なら代官山辺りにありそうなおしゃれな店だった。出てくるものすべてが洗練されていておいしかった。14時過ぎまでこの店でくつろいでから釣り場に向かった。
昼食前に立ち寄った釣具店磯釣りやルアーの品ぞろえが充実していた
昼食をとったレストランリチャード氏行きつけの店だ
店内の様子おしゃれな造りだった
豚焼肉の定食画像にはないがサラダとデザートも美味しかった
午後は同じ水路の下流部で竿を出した。この辺りは岸がコンクリート護岸になっていた。足場が水面から高さがあり、後方にはコンクリートの壁面が迫っているためランディングやキャスティングは少しやりにくかった。
釣り場の脇の広場で釣り支度を整える
午後の釣り場午後はコンクリート護岸からの釣りになった
キャストするリチャード氏バックキャストを高くしなければいけないのが厄介だ
ここでもターポンがよく釣れた。ただ、釣りを始めた時刻が少し早かったため、まだ暑さが厳しく、1時間ほど釣りをしただけで体力をかなり奪われてしまった。集中力が落ち、フライを後方のコンクリート護岸に当てて壊したり、持ち物を落としてしまったりするミスが増えてきた。
ついにはちょっとした不注意でデジカメを水中に落としてしまった。不幸中の幸いで護岸際の水底に見えていたので、リーダーの先に大きなフックのフライを付け、ロッドティップまでリーダーを引き込んだ状態で川底を探り、カメラのストラップにフックを引っ掛けて何とか回収することができた。防水仕様のデジカメだったのでカメラもデータも無事だった。
魚の活性は高かった
目が大きい魚だこの目でフライを見つけて追ってくるのだろう
暑さで雑な釣りになってしまったがそれでもよく釣れたその後は同行者の釣りを見ながら休憩をとった。するとE氏が良型の雷魚をかけた。朝ランディングしてもらったお返しに、この魚は僕がハンドランディングした。何回も台湾に釣りに来ているE氏だが、雷魚はこれが初キャッチだった。とても喜んでいた。
キャストを繰り返すE氏とS氏水面では多くのライズが続いている
E氏がキャッチした雷魚同じ魚を2時間近く狙い続けた執念のキャッチだ
台湾釣行のラストフィッシュターポンの釣りがすっかり気に入った
1８時に釣りを終え、新幹線の駅に向かった。駅に着いたのは19時過ぎだった。この日の夕食は駅弁を食べることを楽しみにしていたのだが、駅弁店は19時で閉店していた。しかたないので駅構内のロイヤルホストでカレーを食べた。風情はなかったが味は良かった。20時の新幹線に乗り、21時半に板橋駅に着き、22時前に初日と同じホテルにチェックインした。
台南駅を目指して車を走らせるあたりはすっかり暗くなってきた
夜の台南駅人は結構多かった
夕食をとったロイヤルホスト駅弁店は残念ながら閉まっていた
シーフードカレーと台湾ビールこれはこれで素敵な夕食だった
ホームに入ってきた新幹線
ホテルの客室この夜の部屋も広かった
