出発〜２日目
ケアンズ便は２１時の出発だったので、１８時半に成田空港に着くよう家を出た。航空会社はＬＣＣの草分けであるジェットスターだ。機内食はオプションで別料金となるので注文せず、空港内で夕食を済ませて搭乗した。
ケアンズまではジェットスターで飛んだＬＣＣなので、機内食や毛布などはすべて有料オプションだ
ハイシーズンではないので搭乗客は少なく機内は空いていた。機体中央４人がけの席の端が指定座席だったが、横一列だれも座ってこなかったので、飛行中は少々行儀は悪いが４席使って横になって就寝することができた。出発の数日前から風邪気味で体調が今一つだったので、機内でゆっくり休めたのはとても嬉しかった。
ジェットスターの機内ハイシーズンではなかったので乗客は少なかった
ケアンズ空港には朝５時半に着いた。入国や手荷物受け取りもほぼスムーズで、６時には到着ロビーに出ることができた。ツアー会社のバスで市内に向かう他の乗客を尻目に、ひとり国内線ターミナルへ徒歩で移動した。ウェイパ行きの国内線は出発が１０時５０分だったのですぐにはチェックインできなかった。大きな荷物を脇に置いたまま、チェックインカウンターの前でしばらく待った。
８時になってようやくチェックイン可能となった。荷物を預け、身軽になって出発ロビーに向かった。出発ロビーのハンバーガーショップで朝食をとり、さらに２時間以上ひたすら時間が経つのを待った。１０時３０分に搭乗開始となった。
朝食は国内線出発ロビーのハンバーガーショップで食べたパテの牛肉がしっかりした味だった
ウェイパに向かう飛行機は中央通路の左右各二人掛け、定員８０人ほどの小さなものだった。搭乗ゲートから滑走路の脇を歩いて飛行機まで向かい、タラップを上がって搭乗した。
ウェイパに向かう飛行機機体は小さかったが安定した飛行だった
機内の様子１時間半の飛行だったが、ちゃんと軽食と飲み物がサービスされた
定刻に離陸した飛行機は、しばらくグレートバリアリーフ沿いに北上し、やがて機首を西に向けてケープヨーク半島を横断していった。眼下には広大なアウトバックが広がっていた。
眼下に広がるアウトバック煙が見えるのはブッシュファイアー（山火事）か牧場の野焼きだ
離陸して１時間を過ぎたころから、飛行機は徐々に高度を下げ始めた。着陸の前には河口部に広がるマングローブ林が眼下に見えてきた。飛行機はウェイパの空港に着陸した。
ウェイパ近郊の河口部川岸に沿ってマングローブが密生していた
事前情報を得てはいたが、到着したウェイパの空港は本当に田舎の空港だった。飛行機を降りると、そのまま滑走路を歩いてフェンスの金網の扉を抜けた。そこがもう空港の外だった。預けた荷物は台車に載せられたまま受け渡し場所まで運ばれ、台車から直接自分で降ろして受け取った。
到着したウェイパ空港飛行機から歩いて空港の敷地外に直接出た
荷物を受け取ってキョロキョロしていると、一人の男性が声をかけてきた。ガイドのジェイソンだった。現地での受け入れ窓口となってくれたFISH’S FLY & SPORT FISHINGのスタッフだ。簡単に挨拶を交わして、すぐに彼の車に乗り込み、宿泊先のロッジを目指した。
迎えに来てくれたジェイソンの愛車この車には滞在中毎日世話になった
空港から町の中心部までは車で１０分ほどだった。ウェイパの町は人口が約３０００人。町の近くに大きなボーキサイト鉱山があるので、住民や町を訪れる人の大半はこの鉱山の関係者だ。他には海釣りの拠点として国内外に有名なので、シーズンには多くの釣り人が訪れる町だ。
港に隣接したボーキサイトの積み出し施設鉱山といっても坑道を深く掘るのではなく露天掘りだ
宿泊先はウェイパフィッシングロッジ。ウェイパ中心部に隣接する広大なキャンプ場の一画にあった。ロッジの目の前は海岸で眺めがとても良かった。部屋に入れる迄まだ１時間ほどあるということだったので、キャンプ場の隣にあるショッピングモールに行って見ることにした。
ショッピングモールといっても、ウールワースと何軒かの商店が出店しているだけだった。釣り具屋だけはなぜか２軒あり、それぞれをひやかして時間を潰した。ルアーやトローリング用品の品揃えは豊富だったが、フライ関係の品物はほとんどなかった。
街の中心部にあるショッピングセンターウールワースと数軒の商店が出店している
ショッピングセンターの中央通路店はすべて営業中だが、この通り人影はまばらだ
少し早かったがロッジに戻ると部屋を使ってよいとのことだった。さっそく部屋の鍵を受け取って部屋に入り、シャワーを浴びて一休みした。シェフが作ってくれたサンドイッチと茹でエビの軽食がとてもおいしかった。移動の疲れもあったので夕方まで仮眠した。
今回宿泊したウェイパフィッシングロッジ海に面していて眺めの良いロッジだった
内部の様子客室は３階、キッチンとダイニングが２階にある
ダイニングの上は吹き抜けになっていて開放的な作りだった
宿泊した客室なぜか４ベッドルームをあてがわれた
おかげで荷物を広げる場所に苦労しなかった
シェフが軽食に作ってくれた茹でエビとサンドイッチビールはお気に入りのカスケードプレミアムライト
移動の疲れが吹っ飛ぶおいしさだった
目が覚めると１８時前だった。日がだいぶ西に傾いていた。海岸を散歩して夕景を楽しんだ。
日没近いロッジ前の海岸海に沈む夕日は残念ながら見られなかった
宿に戻ると夕食の準備ができていた。この宿は客室が５部屋で、１５人くらい宿泊できる大きさだが、この日の宿泊客は僕だけだった。にもかかわらず、シェフは手間をかけて仔羊のローストを作ってくれていた。このシェフが作るものはどれもすべておいしかった。
とっても世話になったロッジのシェフ彼が作るものは何でもおいしかった
初日の夕食仔羊のロースト、野菜入りグレービーソース
僕一人のためにこんな手の込んだものを作ってくれた
夕食後は特にすることもなく、体調もまだ完璧ではなかったので、翌日からの釣りの準備を済ませると早めに就寝した。
